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August 01, 2012

丸山議員が法務大臣に迫る

 ごぶさたしております。面白い議事録を発見してしまいました。丸山議員とは「行列ができる法律相談所」にも出演した弁護士で、自民党から比例代表で選出された議員だったような気がするんですが。。あれ?無所属に転向されたんですか?なんて思ってしまうような発言内容です(下野してから自民党は民法改正には明らかに反対の意向を示してますので)。うれしくて喝采です。

 議事録→ 2012年6月19日 参議院法務委員会

 動画でごらんになりたい方は参議院インターネット審議中継で日付と委員会を選択すれば閲覧できます。

 今なら丸山議員のサイトの「活動報告」のトップにも掲載されています。

 丸山議員の選択的夫婦別氏制度に関する発言は長いので、末尾に添付します。丸山議員は「(別姓を)民主党政権でやるといってたのに(なぜやらないのだ)」と法務大臣に厳しく迫っています。個人の理想として、「達成するべき」だとお考えになっているそうです。

 「婚姻したら夫婦が同一姓になるというのは明治になってからなんですよ。(略)そんなに日本的伝統でも何でもないんですよね」

 痛快ですね。これが自民党議員から出た発言かと思うと耳と目を疑います。

 丸山議員の発言はなかなか興味深いです。発言趣旨としては、明治時代は富国強兵策があり、家制度の下で国家を強くするという考えがあったが、強い国をつくるというのは時代によって変わるものであり、今は多様な形態を認めて、強い個人同士のきずなによって強い社会をつくっていくのだと。

 「こういう非常に市民社会の根幹にかかわる骨太のところを、単に世論の賛否あるいは声だけを気にしながら進めるんじゃなくて、堂々と検討してもらいたい。どういう結論になろうと堂々と議論をするということが大事だと思うんですけれども、大臣はどういうお考えですか」

 待つ身もこの部分には同感です。現在は「反対意見があることだからそれが静まるまでは国会では議論しない」という状態が続いています。自民党が与党のときも、民主党が与党になっても、党内の議論から出ません。

 出せないのはいつでも同じ。党として意見をまとめきれないからです。それで何が困るかというと、党議拘束がかけられないからです。すると郵政民営化や消費増税のように造反者がたくさんでてしまって、党が壊れてしまうからです。党を運営する上での問題なんだと思います。

 同時に堂々と議論した結果、否決という可能性だってあります。否決されたらもう半永久的に実現不可能になるかもしれません。特に自民党政権のときはその可能性がありました。現在は・・・分かりません。意外と民主党内でも反対は多いのです。しかし否決になるほど造反者がでるかどうか。いずれにしても「それどころじゃない」というのが実情なので票読みどころの話ではないのですけど。

 もし否決されたとしたら、それはそれでスパッと割り切れると思うんですよね。もう選択的夫婦別氏制度という形の解決策はあきらめ、事実婚を制度化してしまうとか。そうしたらフランスのように結婚や出産が増えて、いい方向に進むと思います。振り出しに戻るような形になりますが。ただしこれもまた法務省が法制審答申がありながら別案を許すとは思えないので、現実味に欠けるのですけど。

 丸山議員に話を戻すと、本当に「あれ?いつから無所属に?」と思えるような内容でびっくりしました。いい意味で自民党のガバナンスって機能してないんですねと感心しました。これも前向きにとらえれば言論の自由でしょうか(笑)。

 いろいろと脱線してしまいましたが、今回「検討はやっぱりするという姿勢を示してもらいたい」とまで迫った丸山議員には大きな賛同の拍手をお送りしたいと思います。ありがとうございました!

 以下、夫婦別姓に関するやりとりを議事録から抜き出したものです。

○丸山和也君 (略)それから、もう一つは夫婦別姓ですね。
 これは、別姓と言うかどうかは別にして、これも民主党政権ではやると言っておられたようだけれども、法案もなかなか出ないと。これは、なかなか議論がございます、夫婦別姓に関しては。しかし、これは前提として私の思想的理想を言うんですけれども、やっぱり強い国家というか国と自由な市民社会という、この一見矛盾するようなことをやっぱり達成するべきだと私は思っているんですね。
 それで、婚姻したら夫婦が同一姓になるというのは明治になってからなんですよ、日本の歴史を見ても。恐らく、明治二十九年ですかね、民法が制定されて、三十一年施行、このときからなんですよね。姓がなかった人も明治以前はたくさんいたんですけれども、少なくとも夫婦結婚したら同一姓にするというのは、これは民法ができて初めてできているんですよ。そんなに日本的伝統でも何でもないんですよね、よく考えてみると。
 それで、当時はやっぱり明治政府の富国強兵策の下に強い国家をつくるんだと、そのための家族というのは家制度の下で強くするんだと。それで強い家族、強い家制度、それが強い国家になっていくんだみたいな、一つのやっぱり国策なんですね、思想的に。それは、その時点になって初めて法的に整備されたということを見てもよく分かる。片や、アジアの諸国を見ても全然違う、中国、韓国にしてもですね。やっぱり生まれた自分の姓というのは結婚したぐらいでは変わらないんですよ。
 こういうことも、だからどういう形で強い国をつくっていくかというのは時代によって変わっていくと僕は思うんですね。家制度によって強い国をつくっていくというような時代から、やっぱりそれぞれの個人のいろんな形態を、多様な形態を認めて、強い個人同士のきずなによって、自由なつながりによって強い社会をつくっていくんだという、やっぱり時代は変わっているんですよね。
 そういう中で、やはり僕は、民主党さんがおっしゃっている中で、これはいろいろ賛否両論ありますけれども、少なくとも歴史的な、あるいは哲学的な観点に立ったこういう議論を堂々と進めていかないとやっぱり駄目だと思うんですね。それで、ちょっと世論がこう反対と言うとすぐやめてしまうとか、もう何というか、ポピュリズムというか、信念がない政治というのは一番駄目だと思うんですね。
 特に、法務行政なんていうのは、そういう意味では非常にぶこつで質実剛健で、世論がどう言おうとかなり啓蒙していくような姿勢がないと法務行政というのはなかなか前に進まない。そうしないと、また法務行政も他の省庁の政治と比べても、さっき言葉ありましたけれども、なめられるというのは変ですけれども、軽く見られてしまう側面あると思うんですね。
 そういう意味で、今、婚外子の相続分の問題、夫婦の姓の問題、こういう非常に市民社会の根幹にかかわる骨太のところを、単に世論の賛否あるいは声だけを気にしながら進めるんじゃなくて、堂々と検討してもらいたい。どういう結論になろうと堂々と議論をするということが大事だと思うんですけれども、大臣はどういうお考えですか。

○国務大臣(滝実君) 二つの仰せになった点については、いずれも法制審で既に報告が出ている問題でございます。夫婦別氏の問題にいたしましても、婚外子の相続権の問題にいたしましても、いずれももう法制審の議論は終わっている、そんな問題でございますから、法務省としては何とかこれを法案化したいという姿勢については従来と変わらないというようなことを申し上げたいと思います。

○丸山和也君 おっしゃったとおり、法制審議会でもそういうもう答申が出ていますから、それをどうするかと。やっぱり国民的な議論を起こして、短兵急に決めることはないですけれども、やっぱり流れはやっていかないと、それで選択制ということもあるし、いや、時期早いならもう少し様子見ようというんでいいんですけれども、検討はやっぱりするという姿勢を示してもらいたいということを申し添えておきます。

 

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Comments

ぜひ、今後の選択的夫婦別姓制度実現へ向けての、核の一人として、頑張ってもらいたいですね。
丸山議員の言うとおり、日本を強くするためにも必須な法案だと思っています。(当方は研究者ですが、つくづくそう思います。)

Posted by: 魚 | August 03, 2012 at 01:31 PM

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