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February 02, 2012

「陳述します」の中身公開

 「別姓訴訟を支える会」Webサイトにて、これまで提出された訴状、準備書面、判決が公開されるようになりました。

 こちらからごらんください。

 http://www.asahi-net.or.jp/~dv3m-ymsk/saibannews.html

 裁判は平日昼間に行われるので一般人はなかなか足を運べないですし、足を運んだとしても基本的に双方「陳述します」と述べられるのみ。だから実際には数分で終わってしまいます。

 実はこれ、日本の(民事?)裁判の多くがそうなんだそうです。どちらも法廷で直接言い争うことはなく、事前に主張を書面で提出しておきます。法廷で弁護士(代理人)が「(書面を)陳述します」とだけ述べて、書面の内容を主張したことになります。

 ゲームとかだと「異議あり!」とか言いますけどね。あれは刑事裁判なんですかね。

 待つ身から見るとですね、お手紙で議論しているような感じですかね。原告が文書にて主張し、被告が文書にて反論し、それを何度か繰り返します。中には「認否」といって、相手の主張の中で「うん、そうね」と認められるものと、「それは違うでしょ」と反論・否定するものを分類することもあります。争点(対立するもの)を絞り込んでいくというわけです。

 互いの主張(訴状や書面)は、法廷の日(「口頭弁論期日」とも呼ばれます)のおよそ1週間前ごろに裁判所に提出し、互いに目を通します。もし反論をしたいなら、法廷で両者が顔を合わせたときに「次回反論を出します」と予告したりします。どちらも言い尽くして反論がなくなると、後は判決を待つことになります。

 なので実際の法廷では「陳述します」の後は、裁判長が反論の有無や次の予定を確認します。ぶっちゃけた表現にすると「どうする?反論する?」「次は意見書を出すのね?/参考人招致したいのね?」「いつぐらいにする?」という感じ。

 余談。法廷では携帯電話持ち込み禁止と言われたりしますが、弁護士さんがiPhoneでスケジュールを確認する姿も目にします。意外と携帯電話の持ちこみはOKなんですね。もしかしたらiPhoneではなくて電話機能のないiPod touchだったりして。多分違うと思いますが(笑)。

 閑話休題。こういう次回の話も事前にある程度は出してあるので、法廷では裁判長から「次回は○月×日はどうですか?」と次の日程を提案し双方スケジュールに問題なければ「差し障りありません」と回答します。もし先約があれば「差し障ります」と言い、別の日程で調整します。この言い回しも独特ですね。

 この日程調整とほぼ同時におよそいつまでに書面を提出するかも確認しあいます。「難しいですけど・・10日までには出せるようにします」「では10日には出してね」と、まるで編集と作家の攻防を見るかのようです。

 傍聴人にしてみれば法廷に出かけても「陳述します」くらいしか聞くことができないのですけど、弁護士さんたちは法廷に出る少し前までに書面をみっちり書いていたりするわけです。

 ・・・というわけで「陳述します」の中身が公開されました。とても分厚くて熱のこもったものばかりです。読むのがけっこう大変なくらいです。待つ身もあまりに長くて気が遠くなりそうでした。

 結婚の時の氏を選べるようにする、それだけのことなのにこんなに長々と理論や歴史を紐解いて語らなければならないなんてと思いました。

 なにはともあれ、書面が公開されたということなので裁判に興味がある方はじっくりご覧になってみてくださいませ。

 

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Comments

先日は、「絆」のコメントありがとうございましたm(_ _)m
そうですね形ばかりこだわってもいけないし、かといって実質的に「絆」を感じとれなければ「絆」とは言えないし…と両面合わせ持っていますね。法的に夫婦別姓制度が認められる事は、新たな「絆」の誕生と言えるかもしれません。
裁判は2月8日に口頭弁論があるので多数の傍聴をお願いします、とメール通信にありました。
前回の時に裁判所までは行ったのですが建物や警備にあたってる警察官などに圧倒され入るに入れなかったです(^^;)田舎者だし、普段利用するわけじゃないから怖じ気付いたのでした(-_-;)法曹関係の方は馴れたものでしょうが、一般ピープルは建物に入るまでが大きな壁と思いました。こんなのは私だけでしょうか!?行ってみたい気持ちはあるけど怖いです(^^;)

Posted by: こも太郎 | February 03, 2012 at 02:27 PM

こも太郎さん、コメントありがとうございます。

前回裁判所まで来ていて入らなかったんですか~。えーもったいない(涙)。
2月8日の口頭弁論は基本的に被告側の反論提出なので、国側の代理人が「陳述します」と言って終わりの可能性大です。原告側から陳述するときは要旨を述べていたので、今回は最もさみしい感じかもしれません。
ただ弁護団がそろっていますので、法廷の後に弁護士さんから解説したり交流したりします。アットホームな感じです。直接聞くとまたちょっと違います。

Posted by: 夫婦別姓を待つ身 | February 03, 2012 at 10:59 PM

行ってきました♪2/8の傍聴会!
その帰りにこれ書いてます(*^-^*)誰かと一緒がやはり心強いものなんだなあとしみじみ思いました。一緒に行く事で先ずは第一関門クリアー出来ました。ありがとうございましたm(_ _)mこの場を借りてお礼申し上げたいと思います。
裁判そのものは、非常にあっけなく終り、テレビドラマの影響でイメージしていくと肩透かしをくうような感じがしました。裁判官と双方の弁護士が次の予定とか人事に変更が生じた内容を確認する内容のようでした。ようでしたと言うのは、マイク等で声をひろってなくて、後ろの方の席だったのでよく聞こえなかった為です。
これは他でも一緒なのか分かりませんが、傍聴席に聞こえないのは如何なものかと思いました。
さて裁判は以上のようでしたが、むしろ終りに行う報告会が同じ思いを共有するものどおし色々と情報を聞いたり、出会いがあったりと参加してよかったと思いました。
後ろ髪を引かれましたが、家で待ってる人が居るので早々に引き上げて帰宅しました(^^;)
裁判も土日にしたり夜仕事帰りに寄れるなら立ち見が出るほどになるのではと思います。
関心があっても会社があるとか、始めてだと人を誘うにしても休みを狙わないといけないとかあるでしょう!?
法曹関係の仕事をしてる人は大変な事になるでしょうが…(^^;)

Posted by: こも太郎 | February 08, 2012 at 06:38 PM

>こも太郎さん
お会いできて嬉しかったです~。
そうなんです。法廷はあっという間に終わってしまいますが、同じ問題を共有するもの同士、いろいろと話が盛り上がってしまうんですよね。皆さんと会って意気投合するだけでもお互いに元気を与えられるというか。
もっとみなさんが会える機会があるといいのかな。

Posted by: 夫婦別姓を待つ身 | February 09, 2012 at 12:10 AM

結局また駄目だったんですかね。
社民党の皆さんも、いつ実現するか分からない脱原発運動にばかり必死になってより緊急性が高いこちらの問題はおざなりって、優先順位を間違えているとしか思えません。
たかが名前、だからこそ、本来とっくに解決している筈の問題なのに。この国は本当におかしいです。

Posted by: ななみ | March 17, 2012 at 06:29 PM

>ななみさん
コメントありがとうございます。
いぜん進展なしってところですかね。
とっくに解決しているはず、まさにその通りです。

Posted by: 夫婦別姓を待つ身 | March 17, 2012 at 06:52 PM

原発は今もなお多くの人に健康被害を与え続けてる訳ですし、緊急性が低いとは言えないと思いますよ(もちろん政治的な背景が主だと思いますが)
国民も今は自由より安心安全に感心が高い時期ですし、仕方がないことではないでしょうか
もちろん早く国民の安心安全を確保し、早々に改正に至ることが望ましいですけどね

ただ、本文にある「結婚の時の氏を選べるようにする、"それだけのこと"」って言葉が少し引っ掛かります
待つ身さん程民法改正について詳しく調べてる方なら、たった一文を改正するだけのことがどれだけ大変なことかは御存じかと思います
私たちの理屈では簡単なことのように感じることでも、複数の利害関係が絡みあい公共の福祉の名の元にさまざまな制限がなされている法律の上ではなかなかそうはいきませんよね
不便にも感じますがそれが法の支配が安全に機能するためには必要なことだと思います(法は私たちの意見だけを聞いてくれている訳ではないですし)
ですから、私たちは現状の改正手続きに不満を漏らすのではなく、それを受け入れた上で粘り強く活動していくべきではないでしょうか?

Posted by: サリー | April 08, 2012 at 12:57 PM

そうですね。私たち、お互いに粘り強く周囲を説得するのが大切かなと思います。

現実的には「それだけのこと」ですまされないのは承知しております。
利害関係もありますが、意識の壁というのも大きいのではと考えています。
つまり「家族とは、夫婦とは氏を同じくするもの」という概念や先入観がとてつもなく大きいということです。不便を感じている当事者もその意識が強いゆえに気構えてしまうような。そうした気負いみたいなものを軽減するという意味で、もう少し、気楽に考えてもいいんじゃないかなと思います。

近年では、「別姓でも当事者が自然体で生活していれば、周囲も特別ではなく普通のこととして、夫婦のひとつのスタイルとして、少しずつなじんでいくのではないか」と思っています。

Posted by: 夫婦別姓を待つ身 | April 08, 2012 at 04:11 PM

ども、ブログ主様横から失礼しますm(_ _)mもう直前ですが多数の裁判傍聴者を期待したい思いから、支える会通信№16から必要なトコだけ抜粋して転載させていただきたいと思います。直前なんで動ける人はあまり居ないかもしれませんが(^^;)サポーターとして何かしたかったのです。勝手をしまして失礼しますがどうぞ宜しくお願い致します。
「別姓訴訟を支える会通信 No.16」より国賠訴訟第5回口頭弁論が開催されます。
日時:5月9日(水)16時
場所:東京地方裁判所103号法廷
○東京地方裁判所東京都千代田区霞が関1-1-4
地下鉄丸の内線・日比谷線・千代田線「霞ヶ関駅」A1出口から徒歩1分
地下鉄有楽町線「桜田門駅」5番出口徒歩3分です。
どうぞ来れる方、裁判傍聴してみたい方フルってご参加下さるようお願い致しますm(_ _)m

Posted by: こも太郎 | May 08, 2012 at 06:43 PM

>こも太郎さま
お気遣いいただき、大変恐縮でございます。
いまさらですが、エントリ作っておきます(^^;

Posted by: 夫婦別姓を待つ身 | May 09, 2012 at 01:19 AM

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