二次元との結婚は可能か
ネットで面白い署名が集まっているとか。新たな民法改正への要望とあらば、チェックしないわけにはいきませんw
該当の署名はこちらです。
署名の趣旨には「もはや、僕たちは三次元には興味がありません。(略)そこで、せめて二次元キャラとの結婚を法的に認めてもらうことはできないでしょうか?(略)」とあります。
「結婚を認めてもらいたい」とのことですので、民法改正への要望ということになりますね。
現時点でなぜできないのでしょうか。直感的に「相手が実在しないから」と結論は分かりますが、なぜ?結婚のことを定めた憲法24条には以下のようにあります。
憲法24条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
あらら。すでに壁にぶつかってしまいました。合意ができないところでNGですね。二次元キャラに自分の意思はないので、同じ意思となる「合意」する行為自体が不可能です。ここに反するので違憲という扱いになるかもしれません。
と、ここであきらめるのはつまらないので、まだ続けます。合意ができたとしましょう。監督か、脚本家か、声優さんか、誰かの協力があったとして、って、それは合意といえるのかという疑問はさておき、とにかく合意しちゃったことにしましょう。
法的に結婚するなら、日本は法律婚主義ですので、法律で婚姻届を出すようにと定められています。これは民法739条です。
民法739条 婚姻は、戸籍法(昭和22年法律第224号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。
婚姻届を書かなくてはなりません。おそらく二次元キャラは自筆ができませんが、相方が代筆すればすむことでしょう。また証人が2人必要ですが、趣旨に賛同する人であれば協力してくれることでしょう。
しかし問題となるのは二次元キャラの身元です。名前、性別、生年月日くらいは記入できたとしても、国籍およびその登録がありません。日本人なら戸籍の表示(本籍と筆頭者)が必要ですし、外国人であればその国の登録など、要するに「どこのどいつだ?」ということが分からないとなりません。
少し前に無戸籍の子どもが問題になりました。無戸籍だとパスポートが発給できないほか、婚姻届も受理されないなどの支障があります。二次元キャラもある意味、無戸籍なんですね。
ただし理解のある地方自治体なら住民票くらいは発行してくれるかもしれません。なにせ、川に紛れ込んだタマちゃん(ニシ タマオ)とか、万博のキャラクターであるモリゾーとキッコロに住民票が発行されたことがあったではありませんか。
二次元キャラとの結婚を切望するみなさん、まずは自治体を説得して二次元キャラの住民票を取得することを足がかりにするというのはどうでしょう!意外といけるかもしれませんよ。
ここまでは手続きの話ですが、立法についても考えてみましょう。日本の現実を考えてみれば、与党が賛成する法案なら成立します。与党が前向きになるのは、利権が得られるとか、有権者に支持されるかとかです。また反対が多いものは停滞します。
例えば選択的夫婦別氏制度です。自民党の支持者の中では、賛成より反対が多いので実現しないのです。
もし本件、二次元キャラとの結婚法制化について賛成する人が多く、また反対がほとんどいないのであれば、通っちゃうかもしれません。法務省や法制局が「んなもんできるかー」なんて言うかもしれませんが、政治は何が起きるかわかりません。それに時の首相はローゼン・麻生さんです。二次元への理解は厚そうですから、ここで一念発起してくれるかもしれないじゃあありませんか。
ただ、いけてないなと思うことがひとつ。集まった署名を見てみると「匿名」というのもちらほら見かけます。署名に匿名はないでしょう。署名になってませんからw。
どこまで本気でどこまで冗談か分からないエントリでした。
(10月30日追記)
埼玉県鷲宮町は「らき☆すた」の特別住民票を公布していると情報提供をいただきました。おいしいビジネスですね(笑)。
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